
本日、2021年11月30日に発売された九条の大罪4巻を読んだので感想を書いていきます。
九条の大罪の感想は1~3巻までこれまで書いています。
これまで
犯罪に関わるような面倒な案件ばかりを引き受ける弁護士の九条。
九条のもとには半グレ、ヤクザはもちろん、社会的な弱者も多く集まってくる。
九条はかつての恩師である山城弁護士と争い勝利し、また別の事件ではヤクザの若頭である京極(きょうごく)の弁護もして関係を持つようになる。
大物半グレで刑事からマークされている壬生(みぶ)とも何やら深い関係にあるようだが..今のところ詳細は不明。
4巻の内容
4巻は「消費者の産物」というタイトルで1~9まで1つの話で構成されてます。
例のごとく話が複雑なので、まずは人物を整理しておきます。
笠置雫(かさぎ しずく)
今回の主役。18歳の女で過去に性暴力を振るわれたことで病んでいる。
家庭環境も悪く母親の恋人から現在進行系で性暴力を受けている。
アプリで修斗と出会うことで転落人生が始まる。”雫花ぴえん”としてAVデビューを果たすも..
修斗(しゅうと)
イケメンの若者。自称俳優でバー経営をしているというが裏では性産業と繋がっている。
しずくとはアプリで出会い知り合い、しずくは修斗に入れ込んでいく。
冒頭でしずくに殺害されているのは彼だと思われる。
亀岡弁護士
九条と同期の女弁護士。フェミニズム思想が強く性産業廃止を訴えている。youtube活動もしているようでyoutubeをきっかけに依頼していくる者も多い。
笠置衣子(かさぎ きぬこ)
しずくの母親。直接的な暴力は振るわないものの典型的な毒親。
外畠(とのはた)
衣子の恋人(衣子が想ってるだけ)の半グレ。
金がなく衣子にたかり、娘のしずくにもちょっかいをだしていた。
あるとき、しずくのAVでデビューを知り、youtuberとしても活動している亀山弁護士をyoutubeで知りしずくの件で相談を持ちかける。
感想
大まかな話の流れとしては、しずくが修斗に入れ込んで、借金返済のためにAVを紹介され闇落ち~という。
ここまではよくあるパターンですが、今回はここにフェミニズム思想の弁護士亀岡を絡めてきます。
このあたりがこの作品らしい最先端っぽいところですね。
自己肯定感が低く、どこにも居場所を感じれなかった少女がホストにハマり借金返済のために風俗やAVに..というテンプレの中にうまく現代社会の問題や主人公の九条を絡ませていきます。
話の基本的な作り方はウシジマのころと同じで、エピソードごとに事件が起きて、その事件や人物を中心に主役キャラたちが絡んでくるという感じです。
九条の場合は巻き込まれている感じもありますね。
最後に壬生が九条を呼び出すシーンは、1巻から続く伏線へ向けて壬生が動き出すような雰囲気がありますね。
今回も亀岡が九条の闇落ちについて触れており、九条がどこかのタイミングで『大罪を犯す』というところで本作のタイトル回収にも繋がってくるのでしょう。
今回のぴえんの話は、今後重要キャラになる亀岡を出すための説明回のようにも見えますね。
まとめ
前回の老人介護の話に続き、今回は性産業問題。今回もガッツリと現代社会の闇に切り込んでいきます。
ただ、この手のメンヘラの闇落ち系の話はウシジマで散々やってきたところではあるので少し物足りない感はありました。
老人介護の話は半グレの菅原、今回の性産業の話では九条の同期である女弁護士の亀岡を主役キャラとして登場させる意図もうかがえます。
壬生が九条に相談している内容は一体..九条と壬生の関係、壬生と京極の因縁、九条の過去、そして九条の大罪へと繋がっていくであろう本筋の話..今後が楽しみです!
次巻5巻は2022年春ころの発売!
だそうです。先が長くて人物関係やら忘れてしまいそうです..。