ドロステのはてで僕らを見た感想【映画レビュー】

エスジェイ(@crisisnoeln)です。

U-NEXTで配信されていた映画「ドロステのはてで僕ら」を見たので感想を書いていく。

ドロステ効果とは?

映画のタイトルにもなっている「ドロステ」の意味が気になったので調べてみた。

ドロステ効果というのは、『あるイメージの中にそれ自身の小さなイメージが、その小さなイメージの中にはさらに小さなイメージが・・・』と、永遠に続くようなことをいうらしい。

例えば、テレビの中の人がテレビを見ていたとする。そのテレビの中の人の見てたテレビの中の人もテレビを見てたとする。さらのその中の人もテレビを見て~と、どんどん小さくなってはいくが限りなくテレビを見ている人が続くという現象などがドロステ効果ということになる。

簡単にいえば、マトリョーシカみたいなものだ。

安いB級映画なのだが・・

 

最先端のCGや、ハリウッド映画の大爆発シーンなど、素人目で見ても、お金をかけているかけてないが分かったりするが、この映画は誰が見ても後者だと分かる。

撮影は基本的に同じ建物の中でしか行われていない。

シナリオも本当にバカバカしいのだが、俳優の演技力の高さなのか、演出力なのか、よくわからないが、とにかく見てられる。

天丼(同じネタを繰り返す)を上手く利用するシーンが非常にお笑い的な意味でも面白い。

基本設定として、2分先の未来が見える画面があるのだが、画面には2分後の自分たちが写っており、画面の中で起こっている行動は2分後の自分たちがする行動でもあるので作中の時間が進むと、さっき画面で見せられたシーンとまったく同じ場面を別アングルから2回目を見せられる。

これを何度か繰り返すわけだが、「いや、もういいわ!」ってツッコミたくなる絶妙なタイミングで演出を変えてくるあたりが実に巧妙だった。

3回か4回、同じパターンで、そこそこの尺の長さで見せられるので、毎回これはさすがに厳しいわってところで今度は時系列を先に進めたり、別の登場人物が出てきたり上手くストーリーの見せ方を切り替えてくる。

少ない予算で飽きさせないように演出で見せる技術に思わず「おお、なるほどなぁ。」と関心させられてしまった。

まとめ

正直、内容はほんとくだらないのであえてネタバレとか説明するような映画ではない。

冷蔵庫の余り物でもこんな美味しい料理ができるんだ!みたいな作品なので、味を高級レストランと比較すること自体が間違えているわけだ。

こういう映画もたまに見ると、もっとマイナーな作品も見たいなと思える。

この監督の次回作品にも期待したい。