私がゼルダの伝説ブレスオブザワイルドを楽しめなかった理由

エスジェイ(@crisisnoeln)です。

近年、爆発的に流行ったゲームのひとつに「ゼルダの伝説 ブレス・オブ・ザ・ワイルド」(以下「BotW」)がある。

このゲームは多くのゲーム好きから評価もされており、実際に完成度の高いゲームだとは思うが、個人的には数時間プレイしただけで辞めてしまった。

今回はその経験から考えたゲームを楽しむとは何か?ということを少し考えてみたいと思う。

最初に言っておくと、まったく批判的な内容ではありません。

 

BotWのここが面白い

このゲームはいわゆるオープンワールドのゲームである。

オープンワールドとは、簡単に言えば凄く広い世界を冒険できるゲームのこと。言葉通りの意味で「開かれた世界」ということだ。

マリオのような横スクロールゲームとは違い、3Dの世界を冒険できる。

3Dのゲームでも非オープンワールドとオープンワールドではエリアの広さがまったく異なる。

無限というわけではないが、例えば現実世界で四国を旅するとして、四国は有限ではあるが全域を回るとなれば膨大な時間がかかる。

端的に言えば、オープンワールドとはいわば、すごく広いエリア内でやれるゲームということだ。

BotWはオープンワールドなので、とにかく膨大な世界を冒険することができる。

メインのシナリオはあるが、シナリオを無視して色々な場所へ行って生活することもできる。

ある者はこの世界の散歩を楽しみ、ある者は狩りを楽しみ、ある者は謎解きを楽しみ、またある者はこの世界での生活そのものを楽しむことだろう。



このゲームには実に幅広い楽しみ方が存在している。

とにかく自由度が高いことがこのゲームの最大の魅力だといえる。

私がBotWを積んだ理由

私にBotWが合わなかった理由は、端的に言えば「自由すぎるから」だろう。

先述したように『自由度』というのが、そもそもこのゲームの最大の魅力でもあるので、その自由性に魅力を感じることができなければ、必然的にゲームをプレイするのがシンドくなってくる。

特別に指示が出るわけではないので、まず何をするべきなのか?分からない場面が多々ある。(私がプレイした限りでは行動が分からない事が多かった)

つまり、そもそもゲームに自由度を求めていない人からすれば、このゲームは世間の評判ほどの価値はないということだ。

私はまさにそのタイプなので、このゲームを楽しむことができなかった。

自分がゲームに何を求めているのかを知る

私はゲームに関してはライト層~ミドル層の間くらいといえるだろう。
やる時期はガッツリとプレイするが、やらない時期は数年間はいっさいゲームをしない期間もある。

数年前にPS4を購入した際に、ガッツリと10作品くらい一気にプレイしたことがあった。
その時期に私が最もハマったゲームはグラビティデイズというゲームだ。

このゲームはストーリー自体はB級なのだが、主人公の女の子キトゥンが重力を扱うことができる能力を有しており、重力を使って遊ぶことができる。

この「重力アクション」が今までにまったく体感したことのない体感で、まさに近代のゲームという印象を受けた。

その経験からも、私はゲームに潜在意識の中では新感覚を求めているのだと実感できた。

子供の頃に色々なことが楽しく感じるのは、単に経験不足からそう感じるところはある。
圧倒的に経験が不足しているため、幼い頃というのは何事も斬新に感じて楽しむことができるものなのだ。

ゲームに関しても、経験を積めば積むほどに、斬新さを感じるのは難しくなってくる。
制作側からしても売れる商品を出さないといけないので、必然的に過去のヒット作になぞって斬新性に欠けるゲームは多くなってしまう。

そういう意味でもグラビティデイズは2010年代以降に発売されたゲームでは最高傑作と言っても良いだろう。

(グラビティデイズの魅力に関しては話せば長くなるので、また別の機会にでも1記事丸々使って話題にしようと思う。)

 

昔ながらの楽しさも嫌いなわけではない。ドラクエ11は、あれはあれで凄い良かったし楽しむことができた。

また、グラビティデイズほどの斬新さこそはなかったが「ウィッチャー3」や「アンチャーテッド4」も楽しむことができたPS4のゲームだ。

 

ウィッチャー3は何よりも世界観が魅力的だ。
詳しい舞台設定や、その知識というのは自分にはまったくないのだが、何か雰囲気が良いのだ。

この「何か良い」「何か好き」という感覚は、海外の昔話がモデルになっているからなんだと思う。

歴史物が面白い理由には「誇張」と「ファンタジー要素」にあったりするのだが、ウィッチャー3に関してはどちらも絶妙に混じっている。

実在した生活ベースがモデルになっているから、現実味はあり、さらに魔法というファンタジー要素であったり、日本人から見ると異国の歴史というあまり身近には感じれない部分というのがまた魅力なのだろう。

 

アンチャーテッドは何よりもB級映画の世界を体験できるというのが魅力だ。

シナリオもB級なのだが、アクションゲームとして1つ1つのクオリティもB級レベルだといえる。

TPSとしても、アドベンチャーとしても、アクションゲームとしてもB級なのだが、すべてを1つにまとめることにより、なぜかA級の作品に仕上がっている。

「トゥームレイダー」というゲームもアンチャーテッドと似ているゲームだが、私はトゥームレイダーシリーズも大好きなゲームのひとつだ。

 

これら私が過去にハマったゲーム分析から私がゲームに求める要素は・・

・ストーリー性
・操作性
・斬新さ

なのだと分かる。

BotWはどれにも当てはまらない

BotWの話題に戻すと、BotWは上記の3条件には当てはまらないゲームだと分かる。

ストーリー性を重視しているゲームではないので、ストーリーに関してはあってないようなものだ。

操作性に関しては、多彩のアクションができるゲームなので高いといえば高いのだが、私の求めている操作性とは少し異なる。
BotWのアクションは自由度を高めるためのアクションであり、重力を操ったり、重機をぶっ放すような非現実的な要素ではない。あくまでこのゲームの世界で自由に暮らすために多彩のアクションが用意されているにすぎない。なので当然リンク(BotWの主人公)は目から光線を出したり、瞬間移動をしたりはできない。

斬新さに関しても、基本的にBotWはゼルダの伝説をしっかりと土台にして作られている。ドラクエ11がどれだけグラフィックを高くしようとも、ドラゴンクエストだったのと同じように、BotWもどれだけ近代的なゲームに仕上げても基本的には「ゼルダの伝説」なのだ。したがって『斬新さ』に関しては必然的に高くはならない。

 

まとめ

今回は私が大人気ゲームのBotWにハマらなかった理由を自分なりに分析してみた。

このゲームのヒットの理由というのを深く考察していくと、実に様々な角度から「ゲームの楽しさとは何か?」ということが分かってくるので、このゲーム自体にハマることができなくても、多くの人がなぜこのゲームにハマるのか?ということをベースに考えていくと面白かったりする。

他にも

「オープンワールドになぜゲーマーはハマるのか?」

「終わりのない系のゲーム(アップデートされ続ける系、MMOなど)は何が面白いのか?」

「ソシャゲ(スマホゲーム)は何が面白いのか?」

「オンラインゲームは何が面白いのか?」

など、これらのゲームは基本的に私が苦手なジャンルのゲームなのだが、自分が楽しさを感じれないジャンルのゲームでも多くの人が楽しんでいるゲームであれば、楽しんでいる人々を観察することで理解が深まることも多い。

最近だと「動物の森」の新作が発売されたが、このゲームも個人的に面白さが分からないゲームのひとつだ。
批判するのではなく「なぜ人々は自分の嫌いなゲームにハマるのか?」という角度から本質的なゲームの面白さなどを分析していきたいと思っている。