ラスアス2はつまらないのか?ストーリーを見た感想

エスジェイ(@crisisnoeln)です。

前回感想を書いたラスアスですが、結局シナリオの続きが気になりすぎたのでラスアス2をYouTubeでストーリーだけすべて見ました。

ゲームはプレイしてないので、不評であるラスアス2のストーリーについて感想を書いてみようと思います。


※記事の内容はネタバレを含みます

 

エリーがユリーになっとる…

炎上している理由の1つにポリコレだ云々ありますが、まあこれに関してはどうなんでしょうかね。

最初は自分もネタ的というか、そういう思想が入っているのか、一部の人への配慮しすぎなんかとも考えましたが、深読みすれば、ラスアスの世界って世紀末のようなものなので、エリーくらいの年頃の女性からすれば生きにくい世の中なのは間違いないわけです。

性犯罪なんて日常だろうし、そういうのに懲り懲りした結果、同性愛者になっていくというのはむしろ必然なのかもしれません。

エリーが元々そういう子だったというよりも、これは世界の影響という意味合いとして捉えればむしろこの描写はよりリアルな世界表現とも捉えれますね。

 

元主人公さん、いきなり乙…

前作の主役が物語の序盤で普通に死にます。これはなかなかショッキングでしたね。ここまではかなりの衝撃展開ですし、物語も勢いがあっていい感じでした。

とはいえ冷静にジュエルの立場やら、やらかしてきたことを思えばジュエルの死というのはむしろ必然なところではあります。

ラスアス1の後半ですでに死亡フラグガンガンに立ってましたから「最後にジュエル確実に死ぬだろうな」と思いながらプレイしてたので、まあこの展開は個人的には全然ありだと思いました。

ただここからのストーリー展開が終始復讐の展開が続くわけですね。

そもそもラスアス1の話って少女を救うか、世界を救うかって大きなテーマがあったわけですが、ラスアス2は世界を救う気は皆無で復讐オンリーとなっています。

エリーの特殊能力もとくに生かされることがないです。

エリーの体質に関しては隠しているわけですが、途中友達にバレたりしますが、バレたところでとくに何事もなく一緒に暮らしているのも謎でした。

 

復讐シナリオにした時点で面白くなりようもない

 

シナリオの話なら1のオチの時点で邪道展開なんですが、エリーの力を巡ってどうこうなるって展開にならないと本丸の話(世界を救う)がまるで進まないんですよね…。

ゾンビ禍の進む世界において、ゾンビよりも人間のほうが厄介な存在になってしまっているから、もはやゾンビのほうが感情がない分マシになってしまい、ゾンビ退治よりも自分らにとって害のある人間退治のほうが重要になってしまっている。

話を面白い方向へ展開させるのであるなら、やはりどうやったってエリーの特殊能力を巡って争奪戦に発展しないとならないし、世界が平和になりうる唯一の存在なわけだから、もっとエリーが物語の中心でなければならないわけであって…。まあ主人公という意味では中心人物ではあるのですが、復讐だったらトミーにでもマリアにでも新キャラの友達にもできるわけで、エリーの抗体は唯一この世界を救うことができる可能性を秘めた希望の光なわけですから、そのへんがどうも軽視されすぎている。

終いには、エリーの抗体を上手く役立てる技術のある医者はすべてジュエルに殺されてしまったという謎の設定が説明され、完全に世界が救われるルートが閉ざされてしまうという…。

 

正義とは何なのか?

敵側(エリーから見ると)も操作するゲーム性を取り入れていることで、制作側としては戦争や争い事には正義も悪もないということが言いたいのはあると思う。

実際にジュエルはかなり悪いことをしており、ラスアスの世界ではもう犯罪って概念もクソもないのかもしれないが、ラスアス1の最後で虐殺した結果として残党の恨みを買っているわけなので、そういう意味ではこのテーマ自体は悪くはないとは思う。

が、やっぱりこのシナリオ自体、作るにしてもメインではなくDLCとか、スピンゲーとかでやるような内容と言わざるを得ないのも事実..。

ラスアス2のシナリオをシュタゲで例えるなら、比翼恋理のだーりん(スピンオフ)レベルのシナリオをメインで見せられている感じ。もう完全にマニア向けな蛇足である。

 

まとめ

総括すると、たしかに評判通りにストーリーは面白くはなかった…。

そもそも蛇足的な話になっているので前作との繋がりも登場人物と世界観くらいしかない。

4~5年の歳月が経っている意味もないし、これならやっぱりラスアス1の最後でジュエルは死んで終わりのほうが全然良かっただろう。

レビューの悪評の多くは1が好きすぎて仕方がなかったゆえに感情的に文句を並べているケースが多かったが、個人的にはそもそも1の時点でストーリー的には終わり方が微妙で中途半端だったので、2でちゃんと回収して終わらせるんだろうなと思っていただけにそういう意味でも残念であった。

ただ1は単体でみれば確かに設定とか世界観とかジュエルとエリーの関係性とか光っていた部分があったのも事実。

それが2に関しては、親子愛が邪道な自由恋愛観に変わってるし、物語を通してのテーマも「少女か世界を救うという究極の二択」から単なるありがちな復讐劇で「正義と悪が分からない争い」へ変わってしまっている。

バッドエンドとか鬱展開になるのは構わないのだが、前作同様に根本的に何も解決していないというのが結局一番引っかかる点。

 

蛇足だが、ヒロインの女の子が14歳から5年経ち19歳になっているというのも日本人受けしにくいところではある。

悲劇のヒロインというのは相場は女子中学生と決まっており、17歳も過ぎると少し年を取りすぎというのもある。

が、これは日本に限った話なので、ラスアス2はアメリカやその他海外でも不評のようなのでそのへんは関係なくやはり駄作なのであろう..。

 

もう内容が内容だっただけに続編は厳しいだろうが、ラスアス2の終わり方もまだ続編あるよ感は否めなかった。

やっぱエリーの抗体で世界を救うって話は個人的にはラスアス3で性懲りもなくやって欲しいなあ。